再掲載:悲しすぎるスラングNagasaki(ナガサキしてやる):ドラマの中の会話

この記事は昨年掲載したものです
終戦記念日を目前にもう一度、戦争とそれがもたらす恐怖を考え直せればと再掲載します。

May the world be peaceful without war!

戦争のない平和な世界になりますように!

 

8月9日は長崎の原爆の日Atomic Bomb Memorial Day in Nagasaki)。
日本でもっとも悲しい歴史の一つです。

今回はかなりシリアスなスラングを。もちろん、辞書には載っていない単語ですが、先日アメリカのドラマを見ていて出てきたセリフの中に、こんな使い方をしてデリカシーがない!と憤りと悲しさを覚えた単語をご紹介します。

それは、「THIS IS US(ディス・イズ・アス)」というドラマの場面で主人公の1人、俳優ケヴィンが降板したいとテレビ局の上層部に伝えた際、上層部が彼に言った言葉。

 

If you do,I’ll be forced to Nagasaki your life and career.
もし降板するのなら、お前の人生もキャリアも壊してやる

 

その上、自分に逆らって干したかつての人気俳優も、

 

I Nagasaki-ed him.
やつも俺が潰してやった

 

このふたつの台詞を聞いた時、初めて聞いた表現に耳を疑った。

to Nagasakiは「2度と立ち上がれないくらいに打ち壊す」という意味で使われるそう。広島に原爆を落とし、さらに長崎に落とし日本に決定的ダメージを与えたことに由来する。

そういう現場に居合わせたことはないが、食べ物を電子レンジで温めたが温めが足りなかったので再度レンジで温めなおすという時にもNakagasakiが使われるらしい。余談だが、チンするという際、よく使われる以下のような表現があります。

 

・Heat/warm up food in the microwave
食べ物をチンする

・Nuke some leftover Chinese.
残り物の中華をチンする

 

2つ目のto nukeはスラング的な表現ですが、nukeは原子力、核兵器といういう意味もある。このスラングが使われるようになったのは、レンジで温める原理が原子力を彷彿させるからだろうか。

話を戻し、少しでも歴史的な惨事に対する思いやりと教養があればこのNagasakiというスラングは生まれてこなかっただろう。どういう意図でこの単語を使ったのかプロデューサー陣のセンスを疑うしかない。そして、なんともまあ、アメリカ上位主義で卑劣な単語なんだろうとほとほと呆れ果てる。

そして、2度とあのような悲しい歴史が繰り返されないようにと願うばかりだ。

 

⚪︎ microwave 電子レンジ
⚪︎ to heat/warm up XXX XXXを温める
⚪︎ to nuke 電子レンジで温める、チンする
⚪︎ leftover残り物
⚪︎ Atomic Bomb Memorial Day in Nagasaki長崎の原爆の日

 

 

 


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