
2020年7月10日、スーパーロックバンド、ボンジョヴィ(Bon Jovi)が新曲「American Reckoning」をリリースしました。5月に実際に起きた衝撃的な事件を題材に世界に正義とは何かを訴えかける曲です。
2020年5月25日、米国ミネソタ州ミネアポリスで一人の白人警察官デレク・ショーヴィンに、コロナウイルス流行の影響で職を失った黒人トラック運転手ジョージ・フロイド(George Floyd)が、タバコ購入時に偽札を使用したという疑いで手錠をかけられ8分46秒の間彼の首を膝でおさえ続けられた末、殺される事件が起こった。彼の死に反応して、彼の死のみならず、これまでの黒人のたちへの警官の暴力に対する抗議デモが、全米などで急速に拡大しました。
これを作曲するにあたり、リーダーのジョン・ボンジョヴィ(Jon Bon Jovi)は次のように述べています。
I was moved to write ‘American Reckoning’ as a witness to history, believe the greatest gift of an artist is the ability to use their voice to speak to issues that move us.
歴史の証人として、この“American Reckoning”を書かなければいけないという思いに駆られたんだ。アーティストとして最大の才能とは、心を騒がされる問題に対して、自分たちの声で思いを伝えることだと信じている
2020年12月31日までに同曲のダウンロードから得た収益は、人種間の不公平の解消と司法の改革に取り組むNPO団体<Equal Justice Initiative(司法公正構想)>に全額が寄付されるそうで、普段から社会問題に真剣に取り組んでいるボンジョヴィの真剣な思いが伝わってきます。
この曲名のreckonはいろんな意味がありますが、ここでは敢えて「最後の審判のための酬い」のような意味で訳しました。曲中のHerはアメリカを指します。アメリカは女性名詞です。
ボンジョヴィってこんなバンド
アメリカを代表するロックバンド、Bon Jovi。
彼らの活動暦は30年を超え、アメリカの音楽業界において不動の地位を築いています。まさに、モンスターバンド。
この30年、音楽のブームはヘビメタからオルタナティブ、ポップへと遷移してきましたが、変わらずアメリカの男臭さ全開のボンジョビ独特のメロディは健在。時代を超えてなお、Bon Joviサウンドは根強い人気を誇っています。
もうロン毛のソバージュ振り乱してシャウトする革パンを履いた可愛い兄ちゃんたちの面影はないが、白髪の混じった渋いオヤジたちの歌うブレないアメリカンロックもカッコイイ。
絶望的な場所から希望を見出すボンジョビワールドは健在ですね!
American Reckoning ―― BON JOVI
America’s on fire
There’s protests in the street
Her conscience has been looted
and her soul is under siege
Another mother’s crying
as history repeats
I can’t breath
アメリカは火の海と化し
街ではデモ行進が行われている
この国にもう良心なんてものはない
魂は包囲されている
歴史が繰り返され
母親は泣き叫ぶ
窒息しそうだ
God damn those 8 long minutes
Laying face down in cuffs on the ground
Bystanders pleaded for mercy
As one cop shoved a kid
in the crowd
When did a judge and a jury
become a badge and a nkee
on these streets?
悪夢の8分間
手錠をはめられ地面にうつ伏し
一人の警官が
若者を押しつけたとき
傍観者は願った
いつこの国では審判や陪審が
保安バッジや膝になったのだろう
Stay alive, Stay alive
Shine a light, Stay alive
Use your voice and you remember me
American reckoning
生きるんだ、生き続けろ
輝き続けろ、生き続けろ
声を上げろ 思い出せ
これはこの国アメリカが受けるべき酬いなんだと
I’ll never know what it’s like
to walk a mile in his shoes
And I’ll never have to have the talk
So it don’t happen to you
3 little words written across the chest
of a 12-year-old who hasn’t lived life yet
“AM I NEXT?”
“AM I NEXT?”
彼が歩いてきた道のりなんて
俺には分からない
そんなことは 君には起きないと
絶対言えるはずもない
まだ12歳の子供の胸に書かれた
3語の短い言葉
“次は自分なの?”
Stay alive, Stay alive
Shine a light, Stay alive
Use your voice and you remember me
American reckoning
生きるんだ、生き続けろ
輝き続けろ、生き続けろ
声を上げろ 思い出せ
これはこの国アメリカが受けるべき酬いなんだと
Is this a moment or movement?
Is this the tide or a flood?
Is our American reckoning
our story written in blood?
or in love?
or in peace?
これは一過性の流行なのか?
これは潮の干満なのか それとも洪水なのか?
これはアメリカが受けるべき酬いなのか?
血塗りの歴史が俺たちのストーリーなのか?
それは愛なのか?
平和なのか?
Stay alive, Stay alive
Shine a light, Stay alive
Use your voice and you remember me
生きるんだ、生き続けろ
輝き続けろ、生き続けろ
声を上げろ 思い出せ
Stay alive, Stay alive
Shine a light, Stay alive
Use your voice and you remember me
生きるんだ、生き続けろ
輝き続けろ、生き続けろ
声を上げろ 思い出せ
American reckoning
In our American reckoning
これはこの国アメリカが受けるべき酬いなんだと