一味違う南半球、
オーストラリア&ニュージーランドのクリスマス
クリスマスは、オーストラリアやニュージーランドでも一大イベントのひとつ。ご紹介した国々と変わらず家族と過ごす大切な祝日です。ミンスパイやクリスマスプディングを食べたり、26日のボクシングデーにセールを楽しみに待つのはイギリス文化を引き継いでいるから。でも、夏真っ盛りのオーストラリアとニュージーランドのクリスマスは北半球のクリスマスとは一味違います。今回はオーストラリアとニュージーランドではどのようにクリスマスを迎えるのか覗いてみましょう。
真夏のクリスマスってどんな感じ?
一番違うところは、真夏ということで、半そでのサンタクロースのコスチュームでサーフィンを楽しんだり、サングラスをかけて歩いたり、オーストラリアとニュージーランドのクリスマスは、なんだかとってもカジュアルでファンキーです。
クリスマスの伝統料理もなんだかカジュアル
イギリスやアメリカのような、豪華な食卓に七面鳥やガチョウのローストやハム等が並んだりもしません。オーストラリアとニュージーランドでは、クリスマスには冷えたビールやワインを片手にビーチや庭でバーベキュー(通称バービー)を楽しみます。牡蠣やロブスターなどのシーフードもよく食べられます。
そして、オーストラリアとニュージーランドでよく食べれるデザートは、焼き上げたメレンゲの上にクリームとイチゴなどのベリー類、季節のフルーツをのせたパブロバ。各家庭にこだわりのレシピがあるそうです。
クリスマスツリーも風土色豊か
クリスマスツリーもオーナメントをシンプルに飾り付け、雪を連想させる飾りもありません。その年のトレンドカラーがあり、9月ごろからショッップにオーナメントが並び始めます。ニュージーランドでは国鳥のキーウィがツリートップに飾られることも。
また、ニュージーランドのクリスマスツリーといえば、ポフツカワの木。ニュージーランド原産のポフツカワの木は12月に真っ赤な花が咲き誇ります。多くのキーウィは、夏になるとポフツカワの木陰でくつろぎます。
ニュージーランドで最も高いクリスマスツリーは328メートル!オークランドにあるスカイタワーはクリスマスシーズンになると、タワーがクリスマスカラーの赤と緑でライトアップされます。
オーストラリアではサンタクロースの相棒はカンガルー?!
サンタクロースの相棒はトナカイという認識が強い北半球ですが、オーストラリアではサンタクロースはトナカイに牽かれてやってきません。
オーストラリアではトナカイの代わりにカンガルーがサンタクロースの相棒です。オーストラリアのクリスマスソングにもカンガルーが登場したり、絵本にも登場したりします。また、カンガルーではなく、ボートやジェットスキー、サーフィンに乗ってやってきたりもします。
11月頃からショッピングモールや量販店などでソリに乗ったサンタクロースと写真を撮るコーナーが出現し家族連れに人気です。
えっ?!クリスマスプレゼントって言わないの?
言葉を省略しがちなオーストラリアではクリスマスプレゼントは、クリッシープレッシーまたはクリッシープレジー(Chrissy pressy)と呼ばれます。プレゼントはひとり最低2個用意するのがオーストラリアの慣わしです。
クリスクリンゲル(Kris Kringle)というアメリカのホワイトエレファントに似たプレゼント交換ゲームも人気です。
オーストラリアには7月にもクリスマスがある?!
オーストラリアには「7月のクリスマス(Christmas in July)」という文化があります。
北半球のクリスマスに強い憧れを持つオーストラリア人たち。1980年頃から始まった比較的新しい風習ですが、友達とパーティーを楽しんだり、七面鳥のローストを食べたり、スキーに行ったりします。