友人と会話をしていて出てきた気になるワード、“Bucket List”。
“Bucket List”が、アメリカで流行っているみたいです。
“Bucket List”とは「死ぬまでにしたいことリスト」、「棺桶リスト」という意味で使われます。
なぜ、バケツのリストが「死ぬまでにしたいことリスト」という意味になるのかというと、“kick the bucket(死ぬ)”というイディオムから派生したといわれます。「バケツを蹴る」というイディオムがなぜ「死ぬ」という意味になるのかというと、その昔、首つり自殺をするときにバケツの上に乗り、首をロープにかけてからバケツを蹴ったことに由来します。死期を知った人が「死ぬまでにしたいこと」を綴ったリストを作って実行するという習慣が生まれたそうなのですが、現代では、特に「死ぬまで」と限定しなくても、季節ごと、特定の期間ごとなどに区切ってリストを作るのが主流です。例えば、「この夏絶対したいことリスト」、「ロンドンで必ず訪れたいレストランリスト」などでもOKです。
昔からある言葉ですが、このBucket Listが多く使われ始めたのは、ジャックニコルソンとモーガンフリーマンのW主演映画『最高の人生の見つけ方《The Bucket List》(米2007)』以降だと言われています。入院中に知り合った余命を宣告をされたカーターとエドワードという二人の老人が「バケツリスト」を作って実行していくストーリーです。
10月10日より、天海祐希と吉永小百合主演で同タイトルリメイク版が公開されます。邦画女性版とアメリカ版を比べるのも面白いかもです。
ただ、「死」は英語圏でもデリケートな言葉なので、スラング的なイディオムである“kick the bucket”や、直接的すぎる“die”は普段の会話での使用は避け、“pass away”などの婉曲表現を用いる方が無難ですよ。
CARTER: I made this in high school. Creative writing class. Some kind of exercise to get us to think about something besides chasing skirts.
EDWARD: “Carter’s Bucket List”… You weren’t much on penmanship.
CARTER: Hasn’t improved, I assure you.
EDWARD: I don’t understand what this is.
CARTER: I was trying to be funny, I guess. It’s a list of things to do before I kick the bucket.カーター: これ、高校の英語のクラスで作ったんだ。女の子をナンパする方法以外のことも考える練習だとよ
エドワード: 「カーターの棺桶リスト」?下手くそな字だな。
カーター: 今もそううまくはねえよ
エドワード: 一体これは何だ?
カーター: ふざけて書いたんだ、きっと。まあ、死ぬ前にしたいことリストってわけさ
・chasing skirts=スカートを追いかける(女の子を追いかける、ナンパする)
・improve=上達する